長椅子(ベンチ)を作りました。
自作しはじめて3代目の椅子です。
部屋における木製のベンチが欲しかったのですが、なかなか良い出来栄えです(反省点も多いですけど)
メインの座板や背もたれにはアサメラという材を使い、脚材はケヤキ、そして背もたれの支え棒にはパーローズというのを使いました。
いつものように図面など無しで、買った板材を使って、それに合わせて作る、素人木工です。
なので、ほどんど無駄が出ていません!
無駄があるとすれば、、、、
それは個人的な作業効率くらいでしょうか>┼○ バタッ
材料にあわせてつくった|木製長椅子の作り方
長イスの作成に使った材料
座板・ひじ掛け・背もたれ :アサメラ板(耳付)
1530mm×200~220mm×32mm 2枚 2600円
1530mm×180~200mm×25mm 2枚 2600円
幕板 :ケヤキ 1300mm×90mm×50mm 1本 2000円
脚:ケヤキ 1200mm×200mm×38mm 1本 1500円
肘掛支柱:ケヤキ 500mm×150mm×35mm 1本 1000円
背もたれ支柱:パーローズ(紫檀のようなローズウッド?)
500mm×200mm×20mm 1枚 1800円
クサビ用:ブビンカ 端切れ
材料費 約12000円(送料含まず)
※表示長さと値段は適当です。
材料はすべてヤフオクで入手。
作成日数は延7日間くらい(塗装乾燥をのぞく)
脚材・幕板・背もたれの支柱を作る
丸ノコとルーターテーブルを使って、ケヤキの厚板をカットします。
これを使って、長椅子の脚4本と、2本の幕板にします。
長椅子の高さをだいたい30cmくらいに考えて、脚も30cmくらいにカットします。
脚の厚みは45mm角にそろえます。
直径45mm(7/8インチ 半径22.2mm)丸ホゾ用に手に入れたボーズ面(丸面)ビットを使います。
ちなみに、肘掛の支柱のホゾには35mm(11/16 半径17.4mm)、背もたれの支柱ホゾには、19mm(3/8 半径9.5mm)のボーズ面ビットを使ってホゾを作りました。
丸ホゾは貫通させて楔(クサビ)を打ちます。
なので、丸ノコでクサビ用の割れ目を削ります(だいたい3mm。前回はジグソーでもできました。小さければルーターでも出来ると思います。)
こちらは肘掛の支柱用です。これも35mm角
ルーターの丸面ビット(11/16 半径17.4mm)で丸いホゾにします。
ルーターだとホゾの根元がきれいに加工できないのが難点です。
(このとき忘れていましたが、本当はホゾに削る前に、クサビ用の割れ目を切っておいたほうがよいです。)
肘掛支柱と脚の丸ホゾには、ノコ目を入れて、クサビを打ち込むようにします。
クサビはローズウッドのあまり木をスライスして作りました。
次にパーローズの板をカットします。
パーローズとか、興味本位で注文したのですが、紫檀のように硬くて赤みが強くて、重いです。
支柱にするには良さそうですが、木目がうねっていて心配でした。
こちらは19mm角にそろえます。10本とれましたので、背もたれの支柱は10本使います。予備がないのがちょっと心配でしたw
同じようにルータービットで丸ほぞを加工します。直径は19mmです。
ホゾの穴あけ作業
次に、背もたれの支柱を差し込む厚いケヤキの幕板に墨つけしてほぞ穴の加工をします。
作業の効率化のため、コンパネにホゾ穴より数ミリ狭い穴を作って、これにトリマーを使って穴を荒削りします。
最後はノミできれいに仕上げます。
幕板のホゾ凸のほうは丸ノコでカット
ホゾ穴を掘ったケヤキの厚板に、支柱を入れる穴をドリルで開けます。10本なので10箇所。穴の径は19mm
背もたれの支柱には、座り心地をつくるために、角度を10度傾けています。
現在手持ちのSK11の垂直ドリルガイドでは斜めに穴を開けられませんが、ベースプレートの底に、角度(10度くらい)をつけた板を貼り付けて(ビス留め)穴をあけました。
が、若干左右の傾斜が狂ってしまっています。
垂直ドリルガイドでは自由に角度がつけられないのが今後の課題。
穴開け作業がけっこう大変。
はじめは安物のフォスナービットを使って穴をあけていたのですが、切れ味悪いし、欅は硬くてぜんぜん作業がはかどりません。
そこで、ベッセイのクランプを使って(画像)ドリルを締め付けるようにすると、結構楽にあけられました。
その後、超硬ビットを手に入れましたが…楽!
脚用の大きな穴もあけて、両端を丸く加工します。
ついでに、背もたれとなるアサメラの板にも穴を開けていきました。
板の厚みがギリギリでした。失敗は許されません。
長椅子の座面などの加工
メインの座板となるアサメラを2枚はぎ合わせます。
接合面をきれいに整えてから、横溝ビットでビスケットの穴を開けます。
そして接着。
タイトボンドは早くていいけど、焦ります!
ビスケットジョイナーの記事はこちら
blog.xn--88jk1b3h2621awgsmct59ki4p.net
肘掛の板も2枚分カットして、左右対称になるように、適当に形を作ります。
接着した座板は両端をとりあえずジグソーで真っ直ぐにカットします。
丸ノコテーブルを使いたい所ですが、材が長すぎて我が家では使えません(泣
肘掛の支柱用の穴を15mmの深さで開けます。
長椅子の幕板と脚を組んでいく
とりあえず材料の加工が終わりました。
ペーパーでとりあえずきれいにしていきます。
#180→#240→#400 です。
仮組みしてみます。
穴の硬さなどの調整は、ペーパーサンダーで地道にこすります。
木工ボンドはタイトボンド。いつの間にか種類もだんだん増えてきました。
右の茶色に着色されたものが、なかなか良いです。
クランプはベッセイクランプ4本。
これ無しには作業ができなくなってきました。というか、このユニクランプはほんと!素敵です。
まずは幕板をくっつけます。
そして脚をつけます。
クサビは割れないように加減をみながら打ち込みます。
ボンドが乾いてきたら、導突目ノコでカットします。
傷つけないようにマスキングも必要
曼陀羅屋さんで新調した削ろう会オリジナルの立ちカンナでホゾを仕上げます。この台直し鉋、木口面を削るのに最適です。削りやすい。
ほら、きれいに仕上がります。
今のうちに、脚の長さを揃えておきます。
水平を出して鉛筆を木っ端に貼って墨線をつけます
ノコを定規にあててカットします。
ついでに面取りもやってしまいました。
長椅子のデザイン掘り加工
危険でうるさいグラインダー作業です。
今回、思い切って、上等な3Mのマスクと防音用のヘッドホンと防塵サングラスを用意しました。
ヘッドホンはすごい消音効果があり、メガネとセットでお得でした♪
3Mの防塵マスクはちょっとお高いけど、いざというときに威力を発揮します。
背もたれと肘掛の皮の部分はトリマー加工します。
皮とシラタ(白い部分)が残らないように、スプーンカットしていきます。使っているのはさじ面ビット(3分)です。中の毛羽立ちはスポンジサンダーで凹凸を磨きます。これがけっこう面倒。
座板はグラインダーの座ぐりカッターを使います。グラインダーは怖いので、安全カバーがあると、かなり気が楽ですね^^;
音が気にならないのもリラックスして作業できます。
カッターも安いエグリカッターではダメで、超硬のエグリカッターを使います。
長椅子の最終仕上げ|組み立て
さて、土台に支柱と板を組んでいきます。
最も苦手とするボンド付けです><
まずは、背もたれをとりつけます。
じつは、もうココで失敗してしまいました。
左のほうがしっかりホゾが入っていなくて、1cmほど高くなってしまいました(リハーサルではうまくいったつもりでしたが…まぁいっか)
次に座面です。幕板にダボ穴を掘って、ダボマーカーで座板のほうにマーキングします。ダボマーカーが4個しかなかったので、片方に2箇所づつマーキングして穴をあけました。
ダボは10mm径のものを8個使用
ダボをボンド付けしてクランプで固定
続いてひじ掛けもつけます。
ボンドをつけて組み、少々ハンマーで叩きます(あて木して)。そして水平を見たあと、丸ホゾにクサビを打ち込んでいきます。
ボンドが乾いたらノコで切って、カンナで慣らします。
組みあがりました!
長椅子の塗装|オイルフィニッシュで完成!
今回、拭き漆に使用かとおもっていたのですが、まだ慣れていないのと、パーローズやアサメラの色がきれいなので、亜麻仁油のオイルで塗装しました。
亜麻仁油はボイル(煮亜麻仁油)を使います(乾燥が速い)
一度塗ったあとで、軽く布でふき取って、こんどは蜜蝋クリームを塗ります。
尾山製材の蜜蝋クリームには、亜麻仁油・ヒバ油・桐油などが混ざっている木工用で、今回はこれにテレピン液を混ぜてドロドロに溶かして伸ばしてみました。テレピン液は樹脂を精製した揮発性の液で、乾いたら完全になくなります。乾燥がはやいことと、固形物の蜜蝋を塗りやすくしてくれます。
できたぁ!長椅子ベンチ
塗りたてがいちばんきれいですね!