大正ロマン漂うレトロな引き戸の建具を自作しました。
2回目ですが、もうね、、、大変(汗
前回の記事
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前作の流れで、リビング兼子供部屋の大きなサッシ窓を二重化することにしたのですが、この家、本当に古い割りに規格外な窓が数多ついています。
幅が126cmのサッシ窓なんてやめてほしい(><)//
いっそ86cm幅を3枚にしようかとおもったのですが、すっきり見せるために、やはりサッシと同じ2枚引き戸がベストと判断。
でもさすがに、今回は疲れました(笑
作業に必要な道具・工具などを整えないと大変ですねw
とりあえず、作業工程をご紹介。
ガラスの引き戸を自作|大正ロマンをDIY
デザインのポイント
今回のデザインも前回の流れで大正ロマンのパクリです。
ただ、部屋にマッチしているかは別ですが(笑
気をつけたのは、サッシ窓の枠と引き戸の枠が重なるようにして、背景がうるさくならないこと、そして、こちらの窓からは、富士山や八ヶ岳が良く見えるので、なるべく外が見えるようにクリアガラスをメインにしたことです。
いろいろ検討した結果、透明ガラスとフローラガラスを使用することにしました。
引き戸に使った材料
建具の場合通常、硬い木が理想なのですが、前回同様、残った杉の枠木をつかいました。
引き戸: 高さ1760mm 幅1280mm 厚み30mm
外枠に30×40mm、内枠に30×30mmです。
1セットで引き戸1枚分
外枠側面 30×40×1760mm 2本×2セット
外枠上下 30×40×1210mm 2本×2セット
中枠 30×30×300mm 6本×2セット
中枠 30×30×510mm 2本×2セット
3mmクリアガラス 300×510mm 6枚×2セット
4mmフローラガラス(①センター) 510×560mm 1枚(購入)
3mmクリアガラス(②センター) 510×560mm 1枚(購入)
4mmフローラガラス (上下ライン) 300×140 2枚(購入)
4mmスペクトルガラス(上下ライン)300×140 2枚 (あり合せ)
4mmレトロガラス(下左右)300×300 2枚 2セット(あり合せ)
4mmレトロガラス(下中)510×300 1枚 2セット(購入)
シナ合板 1120×200mm1枚×2セット
38mmウッドビス 十数本
みつろうWAX
※ほぞを作って次いだのですが、割れたときの交換、引越しで分解できるように今回もボンド付けせずにビス留めです。
内窓だからまぁ良しとしています。
枠材を作り出す|カットと鉋かけ
できるだけ真っ直ぐな木材を選んで、サイズをカットしていきます。
カットした角材の反りを修正すべく、カンナをかけていきます。
しかし、あまりカンナをかけすぎると、幅が短くなりすぎたりします。
自動カンナ盤などないので、そのへんは、まぁ妥協できる範囲ですが、外枠の長い材はなかなか真っ直ぐが難しいですね。
ここで使った道具
角材の墨付けとホゾとホゾ穴を作る
ホゾの凹と凸をつくります。
始めは、すべての枠にホゾをつけるつもりでしたが、中の枠は片面(上部のみ)をホゾにして、反対は省略しました。
少々ガタつくので、すべてホゾ穴掘るべきでしたが、反りが大きくガラスが入らないことも考えられたので、最悪上下ともホゾをカットするつもりでした。
毛引きで線を描いていきます。
エンピツよりも正確です。
毛引きは二本同時に引ける二重毛引きがいいと思いました。
ホゾ穴はノミで掘ります。
これがけっこう1日作業。
ホゾ凸は丸ノコでラフに削ってノミで修正。
ホゾ穴凹とホゾ凸作り完成
ここで使った道具
ガラス枠の溝を掘る
トリマーでガラス枠の溝を掘っていきます。
クリアガラス3mmと模様ガラス4mmですが、ルータービットは4mmを使用。
溝の深さは5mm計算ですが、遊びを入れて6mm程度で掘ります。
トリマーをコンパネの下にセットしてジグを作成(前回)
だがしかし!
ビットが弱すぎ!
すぐに折れました。
切削するスピードが早すぎたせいもありますが、原因は、
安物ビットと使いすぎによる熱で強度低下だと思います。
時間がないのでホームセンターで3本買うも、すべて折れました><
やっぱり安物はダメです!
「超硬」金属のビットでないと。。
溝がほれたら、角材の角の面を面取り鉋でとります。
ペーパーヤスリでとってもOK
面もきれいにペーパーかけします。
#180⇒#320または#400程度
最後に濡れタオルできれいに木クズをふき取ります。
ここで使った道具
枠を塗装する|これはいい!塗装には天然塗料のみつろうがおすすめ!
今回は、天然の塗料ということで亜麻仁油をさがしていましたら、蜜蝋(みつろう)を探し当てました。
ロウに亜麻仁油や椿油、菜種油などがMIXされていて、靴を磨くときのようにウエスにとって薄くのばしていきます
光沢のないきれいなツヤが出て木目が生きてきます。
ベトベトもほどなく、ニオイもきになりません。
乾くのに1-2日かかるのですが、オスモなどの高額塗料よりもリーズナブル。
200gの缶を買ってみましたが、大型引き戸2枚で1/5も使っていません。
これ、使えます!
ここで使った道具
枠にガラスをセット&ガラスをカット
はじめに、ガラスを入れる前に枠をはめて見ます。
ズレていないかどうかチェックしたら、実際にガラスを組んでいきます。
クリアガラスは地元のガラス屋さんに注文しました。
引き戸2枚分で14000円・・・
フローラガラスとレトロガラスはカットします。
こちらも通販で購入
毎回、この瞬間がいちばんドキドキしますね!
あまり力を入れずにガラスカッターで切ります。定規をあててね!
カッターに入れるオイルは灯油でOKです。
定規とカッターの間に2mmほど隙間があるので、それも考慮します。
割れ方がイビツになった時は、砥石でならしておきます。
でないと手を切りますよ?
ガラスのカットは、枠にはめながら、実寸を測ってから切りました。
まぁ、基本、予想した幅でOKでした。
ここで使った道具
コンパネをカット
戸の一番下にくる目隠し部分は、シナベニアを使いました。
ホームセンターであらかじめ幅だけをカットしてもらうと楽です。
引き戸枠を完成させる
今回、幅が大きく、少々ズレたりしててこずりました。
ホゾ穴とホゾが入りにくい場合は、少々ホゾを短く削って押し込みました。
うまく組んだら、コーナークランプで固定して、横に立ち上げて、ドリルでビス穴を開けていきます。
木ネジ(ビス)が埋まるようにネジ頭よりやや大きめの穴、そして、割れないようにビスよりやや細いビットで深く下穴をあけます。
今回は直角を正確にだすためにドリルガイドを投入
ビスはドライバーを使って手で締めました。
けっこう電動ドリルだとずれたりして傷ついたりしますので注意!
ここで使った道具
レトロな引き戸が完成|断熱二重内窓用
とりあえず、目当ての場所に立てかけて見ます。
↑ここが、、、
↑こうなりました!
昼間、重ねるとデザインが完成します!
なるべく外の景色をみせるために配した模様にしています。
下部は目隠しも兼用で、レトロガラスを入れています。
こちらのガラスはもともと戸棚かなにかの引き戸に使われていたガラスを流用。
こちらはステンドグラスの残り
じつはまだ引き戸ができただけで、これからさらにレールや枠をつくらねばなりません。。。
追記
自作の引き戸を二重窓にセットする
引き戸を二重窓にするために試行錯誤します。
敷居もないので、ツーバイ材で外枠を立てて、絨毯にそのままレールをつけるやり方です。
アルミのL型アングルに引き戸用のスライドシールを貼ってレールにします。
ドリルで穴をあけてビス留め。
上の部分は細い木とレールをとりつけて終了
追記です
引き戸の上の小窓も二重化しました。
こちらは、ポリカーボネイトを使って適当に。
これで、空気の流れを遮断できました。
洋室が思いのほか暖かい!
和室との気温差が5度くらいはありそうです(汗