田舎に暮らすぞ計画

東京を離れ、信州・長野県富士見町の田舎に移住・・・八ヶ岳山麓での貸家生活と田舎暮らしDIYの、感謝の日々を綴るブログです

拭き漆(摺り漆)に苦戦!|杉の木のスツールを作ってみた

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椅子の5作目は最もシンプルな三本足のスツールです。

作成はいままでで一番簡単でした。ただ塗装に漆を使いました。

最近塗装をいろいろと考えていて、拭き漆という漆の塗装の技法がありましたので、これに挑戦するために、試作という形でスツールをつくってみました。

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結果的に失敗だらけでして、たくさんのことを学べました。そして摺り漆の美しさも気に入りました♪ 

だがしかし・・

拭き漆は想像以上にかゆかった

漆といえばかぶれるわけですが、かぶれないようにしていたのですが、かぶれてしまいました(前記事

かぶれて4日目ですが、いまだにかゆく、全身がむしばまれつつあります(笑

摺り漆はやってみたかったのですが、失敗することは眼に見えていたので、ちょうどスギの板が余っていたので、これで作業用にスツールを作って試してみることにしました。

   

杉の木の三本足スツールを作ってみる

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1枚1000円くらいで購入した杉の板ですが、なかなか立派です。

カラカラにかわいていて、反りもすくなかったです。

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適当に3枚、座る板の形をつくりました。

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残りの板材で脚をつくります。

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マイドお馴染みですが、ノコ目をいれて

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ルーターで丸くほぞにします。

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座板に穴をあけます。直径35mmです

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あけました。角度は12度程度ひらきます。

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縁に墨線をひいて、

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新登場の反り鉋でけずってみます。

スギは柔らかくて削りやすいですが、年輪のスジは硬いので逆目はきをつけます。

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とりあえず形になりました。

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クサビはケヤキです。

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タイトボンドで接着します。

クサビは軽く打ち込みます。

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導突ノコで出っ張りをカットします。

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ちょっとお遊びで座面を掘ったりしましたが、汚くなりました(笑

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ペーパーで磨きました。

あとは塗装だけです。

 

拭き漆(摺り漆)の塗装の方法を学ぶ

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まず、拭き漆(摺り漆)というのは、漆を塗ってから布や紙でふき取っていくタイプの塗装で、木目が生かせる塗装方法です。拭き漆をやったことがないし、やってみないとわからないということですので、今回わかったことも踏まえて書いてみます。

 

まず、漆ですが、拭き漆の塗料は、生漆というものを使います。

中国産が主流で、そのなかでも松竹梅あるようですが、とりあえずは、アマゾンで安価な生漆を購入してつかってみることにしました。

漆には乾燥させるのに、湿度が必要でして、湿度75-85%、室温20-25度くらいが理想のようです。

今回2度塗りしましたが、一度目は、たいして湿度管理せずにおこなってしまい、ぜんぜん乾かないという事態になりましたw

 

それから、塗るときに、薄め液としてテレピン油をまぜます。

サイトによっては1:1とか1:9とかあるのですが、とにかく1度目の塗りは、木部にしみ込ませるのにムラにならないように、なるべく薄めたほうがいいようです。

 

必要な道具は、

生漆のほかに、テレピン油、刷毛(固め)、容器、ヘラ、ウエス(ペーパータオル)、ゴム手袋、長袖、マスク、防塵メガネ、ゴミビニールなどです。

慣れれば不要なアイテムも出てくるとおもいます。

ペーパータオルは、2回目は不織布のしっかりしたペーパーウェスを使いましたが、これが正解でした。漆用の故紙というのが基本的に摺り漆につかわられるもののようです。

    

乾かすスペースの確保

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拭き漆に挑戦されている多くの方は、はじめに、ダンボールや小箱などの密封空間に濡れ布などを入れて漆を乾燥されていました。

うちには、幸い、このジメジメとした倉庫がありました。

こんなジメジメしたところには、何も置きたくはない!とおもっていましたが、まさか、ここで出番がでてこようとは!

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中はほんとうに石室みたいになっていて、壁が半分土中にうまっているので好都合です。

 

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さて、漆1にテレピン油1を食品トレーにいれて混ぜ合わせ、塗っていきます。

ここでのポイントは、あらかじめ、ペーパー処理をかなり念入りにしたほうがいいということです。

キズや削り跡などがすぐにムラになってでてきます。

とくにきをつけたほうがいいのは、木工ボンドの跡がムラになってしまうことです。

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できあがってはじめてわかりましたが、モロボンドのあとがムラとなっていましたw

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ふきあげると、天然オイルほどは濃くならずにきれいなツヤがでます。

スギだけにキズがめだってしまいますね。

時間がたつと濃くなっていきます。

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要領を得ないまま石室へ。

使わない子供プールに水をいれわすれたので、ホースでいれたのですが、このとき水のとばっちりがスツールにつきまして、ムラになっていました(汗

このときは、ちょっと湿気てればいいだろうくらいにおもっていたのですが、ずさんな管理のせいで、翌日になってもスツールはベトベトしていて乾きませんでした。

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しかも、このときにかぶれてしまったようです…

死ぬほどかゆいッス(泣

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とりあえず半乾きのような状態をなんとかするために、#600-1000番くらいの耐水ペーパーで擦ってみました。

でも、あまりきれいではなかったので、きれいに拭き取ってから、2度目の拭き漆作業にはいります。

今度は若干テレピン率を下げます。

ほんらい3回以上塗って、最後は生漆だけで仕上げるとよいようですが、私はあまりツヤツヤになったり濃くなって木目が見えにくくなったりしないほうがよいと思っているので、今回は2回でやめにして見ます。

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次はちゃんと湿度・温度計をとりつけました!

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隙間も埋めました!

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そしてカセットコンロでお湯を沸かしたり、ブロックを焼いたりして室内を理想的な状態(湿度85%、気温20‐25℃)にします。

だいたい8時間くらいあれば乾くようです。

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一晩たった状態。

もうかなり乾いていました。

色もかなりきれいになっています!

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軽く拭いてみました。

若干漆がウエスにつきますが、ほぼ完成です。

今回の反省点

まず、漆をなめんな!ってことですね。

カブレ対策は万全にしていてもかぶれるものです。

かぶれたら、ワセリンやステロイド軟こう、そして体を冷やすことですね。

一度経験して、次の耐性をつけたいものです。

 

それから、下地処理が最も大事ってことです。

ラフに染めるなら別として、きれいに仕上げるには、ボンド跡やキズなどをきれいにとってあげないとダメでした。

 

さらに、始めはテレピンで薄くしてムラが出ないように拭きあげること。

 

乾燥には湿度と温度をしっかりコントロールしておこなうこと。

湿度が足りないとベタベタして乾かなくなります。

高すぎもダメのようです。

 

とりあえずまだまだ覚えることはありそうですが、いろいろ学べた拭き漆でした。